35kg以下の小児に対してS-ICD植込み術を安全に施行し得た2症例
《Abstract》緒言:近年, 小児における皮下植込み型除細動器(S-ICD)植込みの報告が散見される. 35kg以下の小児例での植込み報告は少なく, 安全に施行し得た2症例を経験したため報告する. 症例:(1)11歳男児. 体重32.8kg. 生来健康. X年4月に心肺停止となり心室細動に対して除細動を行い前医へ搬送. 第6病日に当院に転院. 精査の結果QT延長症候群あるいは特発性心室細動となった. 第24病日にS-ICD植込み術を施行. 経過良好で第34病日に退院した. (2)7歳男児. 体重27.3kg. NAA10遺伝子異常を伴う肥大型心筋症のため前医通院中. Y年5月に心肺停止とな...
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Veröffentlicht in: | 心臓 2022-06, Vol.54 (6), p.729-733 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 《Abstract》緒言:近年, 小児における皮下植込み型除細動器(S-ICD)植込みの報告が散見される. 35kg以下の小児例での植込み報告は少なく, 安全に施行し得た2症例を経験したため報告する. 症例:(1)11歳男児. 体重32.8kg. 生来健康. X年4月に心肺停止となり心室細動に対して除細動を行い前医へ搬送. 第6病日に当院に転院. 精査の結果QT延長症候群あるいは特発性心室細動となった. 第24病日にS-ICD植込み術を施行. 経過良好で第34病日に退院した. (2)7歳男児. 体重27.3kg. NAA10遺伝子異常を伴う肥大型心筋症のため前医通院中. Y年5月に心肺停止となり心室細動に対して除細動を行い前医へ搬送. 精査の結果QT延長症候群と診断し心室細動の原因と考えられた. 第22病日に当院に転院し第29病日にS-ICD植込み術を施行. 経過良好で第38病日に退院した. 結語:35kg以下の小児に対して安全にS-ICD植込みができた症例を経験した. 植込み後の長期的なデータが乏しいため, 今後も創部・リードトラブルや不適切作動について十分な経過観察が必要と考えられる. |
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ISSN: | 0586-4488 |