菱川論文に対するEditorial Comment

菱川論文は, 急性B型大動脈解離の亜急性期に発症した遅発性対麻痺に対して緊急胸部ステントグラフト内挿術(TEVAR)が奏功した示唆に富む1例である. 以下に, 急性B型大動脈解離の遅発性対麻痺の発生機序と治療戦略について記述する. 虚血性脊髄障害には即時性と遅発性があるが, 遅発性障害の発生機序として偽腔血栓化進行に伴う脊髄栄養動脈の閉塞, 血行動態悪化に伴う脊髄灌流圧低下, 脊髄浮腫に伴う髄腔圧上昇などが挙げられる....

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Veröffentlicht in:心臓 2022/03/15, Vol.54(3), pp.409-410
1. Verfasser: 西部, 俊哉
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:菱川論文は, 急性B型大動脈解離の亜急性期に発症した遅発性対麻痺に対して緊急胸部ステントグラフト内挿術(TEVAR)が奏功した示唆に富む1例である. 以下に, 急性B型大動脈解離の遅発性対麻痺の発生機序と治療戦略について記述する. 虚血性脊髄障害には即時性と遅発性があるが, 遅発性障害の発生機序として偽腔血栓化進行に伴う脊髄栄養動脈の閉塞, 血行動態悪化に伴う脊髄灌流圧低下, 脊髄浮腫に伴う髄腔圧上昇などが挙げられる.
ISSN:0586-4488
2186-3016
DOI:10.11281/shinzo.54.409