進行卵巣癌に合併した静脈血栓塞栓症の治療中に発生したヘパリン起因性血小板減少症に抗トロンビン薬から直接経口抗凝固薬へ移行可能であった一症例
「●はじめに」 進行卵巣癌に合併した静脈血栓塞栓症の治療中に発生したヘパリン起因性血小板減少症(heparin-induced thrombocytopenia; HIT)に, 抗トロンビン薬で急性期治療を行い, 直接経口抗凝固薬(direct oral anticoagulants; DOAC)へ移行可能であった一症例を経験したので報告する. 「●症例」 症例: 40歳代, 女性. 主訴: なし. 現病歴: 2019年8月, 乳癌検診異常で他院を受診し, 精査中に卵巣癌が指摘された. 12月, 両側卵巣癌(Stage IVB), 乳癌(Stage IIA)の診断で当院紹介となった. 初診時の...
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Veröffentlicht in: | 心臓 2021/07/15, Vol.53(7), pp.748-751 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「●はじめに」 進行卵巣癌に合併した静脈血栓塞栓症の治療中に発生したヘパリン起因性血小板減少症(heparin-induced thrombocytopenia; HIT)に, 抗トロンビン薬で急性期治療を行い, 直接経口抗凝固薬(direct oral anticoagulants; DOAC)へ移行可能であった一症例を経験したので報告する. 「●症例」 症例: 40歳代, 女性. 主訴: なし. 現病歴: 2019年8月, 乳癌検診異常で他院を受診し, 精査中に卵巣癌が指摘された. 12月, 両側卵巣癌(Stage IVB), 乳癌(Stage IIA)の診断で当院紹介となった. 初診時のD-dimerが高値であり, 精査を行ったところ, 肺血栓塞栓症, 中枢型下肢深部静脈血栓症と診断され, 治療目的に入院となった. 既往歴: B型肝炎非活動性キャリア(ベムリディ(R)内服中), 輸血歴なし. |
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ISSN: | 0586-4488 2186-3016 |
DOI: | 10.11281/shinzo.53.748 |