左腎動脈が大動脈から3本分岐している重複腎動脈狭窄に対して経皮的腎動脈形成術を施行した1例
症例は73歳,男性.高血圧症で近医に通院中であった.X年2月,労作時の呼吸困難のために当科紹介受診し,心不全の診断で入院加療を行った.腹部臍上部に血管雑音を聴取し,腎動脈エコーを施行したところ,左腎動脈を2本認め,どちらも起始部で狭窄していた.腹部造影CTを撮影したところ,左腎動脈は大動脈から3本分岐しており,いずれも狭窄していた.降圧薬4剤の内服下でも高血圧が難治性であり,経皮的腎動脈形成術の適応と判断した.腎動脈造影では,3本の左腎動脈いずれも有意な狭窄を認め,3本の左腎動脈それぞれにステントの留置を行った.術後,外来での血圧コントロールが良好となり,降圧薬を2剤に減らした.大動脈から3本...
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Veröffentlicht in: | 心臓 2020/01/15, Vol.52(1), pp.47-53 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 症例は73歳,男性.高血圧症で近医に通院中であった.X年2月,労作時の呼吸困難のために当科紹介受診し,心不全の診断で入院加療を行った.腹部臍上部に血管雑音を聴取し,腎動脈エコーを施行したところ,左腎動脈を2本認め,どちらも起始部で狭窄していた.腹部造影CTを撮影したところ,左腎動脈は大動脈から3本分岐しており,いずれも狭窄していた.降圧薬4剤の内服下でも高血圧が難治性であり,経皮的腎動脈形成術の適応と判断した.腎動脈造影では,3本の左腎動脈いずれも有意な狭窄を認め,3本の左腎動脈それぞれにステントの留置を行った.術後,外来での血圧コントロールが良好となり,降圧薬を2剤に減らした.大動脈から3本分岐している重複腎動脈狭窄に対して経皮的腎動脈形成術を施行した貴重な症例を経験したので報告する. |
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ISSN: | 0586-4488 2186-3016 |
DOI: | 10.11281/shinzo.52.47 |