1.CPAP 遠隔管理のkey note

閉塞性睡眠時無呼吸(Obstructive Sleep Apnea:OSA)患者に対して,持続気道陽圧(Continuous positive airway pressure:CPAP)療法を用いることで将来の心血管イベントの発生を予防できるかを検証した複数の大規模無作為化試験の結果が,ここ数年において報告されている.いずれの試験においてもCPAP療法の優位性を示すことはできなかったが,post hoc解析においてCPAPアドヒアランスが良好な群においてはイベントの発生率が低下することを示唆する報告もあり,CPAPアドヒアランスの重要性があらためて注目されている. 昨今のテクノロジーの進化によ...

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Veröffentlicht in:心臓 2018/10/15, Vol.50(10), pp.1169-1169
Hauptverfasser: 村瀬, 公彦, 陳, 和夫
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:閉塞性睡眠時無呼吸(Obstructive Sleep Apnea:OSA)患者に対して,持続気道陽圧(Continuous positive airway pressure:CPAP)療法を用いることで将来の心血管イベントの発生を予防できるかを検証した複数の大規模無作為化試験の結果が,ここ数年において報告されている.いずれの試験においてもCPAP療法の優位性を示すことはできなかったが,post hoc解析においてCPAPアドヒアランスが良好な群においてはイベントの発生率が低下することを示唆する報告もあり,CPAPアドヒアランスの重要性があらためて注目されている. 昨今のテクノロジーの進化によりCPAP機器に通信装置を取り付け,患者のCPAPアドヒアランスを遠隔モニタリングすることが可能となっている.さらに,この遠隔モニタリングシステムを活用することで,CPAPアドヒアランスの向上を図れるかを検証した臨床試験の結果も散見される. このたび,我々は全国の分担研究者,研究協力者の諸施設とともに厚生労働科学研究班として,本邦でのCPAP療法における遠隔モニタリングの実証研究を行う機会を得た.(平成28-29年度厚生労働科学研究費補助金(地域医療基盤開発推進研究事業)『有効性と安全性を維持した在宅呼吸管理の対面診療間隔決定と機器使用のアドヒアランスの向上を目指した遠隔モニタリングモデル構築を目指す検討』班).また,平成30年度よりCPAPアドヒアランスの遠隔モニタリングシステムを用いた診療が保険診療として認められ診療費が算定される予定となっている. 本発表では,研究班の実証研究の結果を紹介するとともに,今後のCPAPの遠隔医療の展望について考察を加える.
ISSN:0586-4488
2186-3016
DOI:10.11281/shinzo.50.1169