血管疾患イメージングの展望

「はじめに」CTやMRIなどイメージング・モダリティの発達に伴い, 非侵襲的に血管疾患を診断することが可能となった. またこれらの非侵襲画像から得られた情報は直接治療方針の決定や治療効果判定に用いられている. 本稿では各モダリティの特徴や診療における役割を述べる. 「CTA(CT-angiography)」ヨード造影剤を急速静注しCTを撮像することで, 血管造影に類似したCTAが得られる. CT撮影で得られたthin slice dataをさまざまな断面や3D画像として再構成し, 血管病変を評価する. CTは短時間で広範囲の撮像が可能で, 血管炎や動脈硬化性など多部位に及ぶ血管病変をスクリーニ...

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Veröffentlicht in:心臓 2018/08/15, Vol.50(8), pp.866-872
Hauptverfasser: 田口, 秀彦, 市橋, 成夫, 岩越, 真一, 吉川, 公彦
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」CTやMRIなどイメージング・モダリティの発達に伴い, 非侵襲的に血管疾患を診断することが可能となった. またこれらの非侵襲画像から得られた情報は直接治療方針の決定や治療効果判定に用いられている. 本稿では各モダリティの特徴や診療における役割を述べる. 「CTA(CT-angiography)」ヨード造影剤を急速静注しCTを撮像することで, 血管造影に類似したCTAが得られる. CT撮影で得られたthin slice dataをさまざまな断面や3D画像として再構成し, 血管病変を評価する. CTは短時間で広範囲の撮像が可能で, 血管炎や動脈硬化性など多部位に及ぶ血管病変をスクリーニングする場合には極めて有用である. 画像の再構成方法としては, 矢状断像・冠状断像などの任意の断面を抽出して表示するMPR(Multi-Planar Reconstruction)法, さらにそれを蛇行した面や曲面に沿って任意の断面を再構成するCPR(Curved Planar Reconstruction)法, MIP(Maximum Intensity Projection)法, VR(Volume Rendering)法などが挙げられる.
ISSN:0586-4488
2186-3016
DOI:10.11281/shinzo.50.866