臓器障害のメカニズム研究の進歩

「はじめに」高血圧発症の直接的な機序の研究と同様に, 高血圧合併症である臓器障害との関係について研究が進んできた. 臨床研究では, 臓器障害を検知して, 進展抑制をすることができるのかが, 研究の大きな課題である. 分子生物学的な技術の進歩から, 高血圧発症に寄与する因子が, 直接的な臓器障害を起こすこともわかってきている. 臓器障害のメカニズム研究において, 特に心血管系について, 基礎的および臨床的研究の代表的な分野について述べていきたい. 「レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系」レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系は, 血圧および細胞外液量調節に大きく関わっており, その亢進...

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Veröffentlicht in:心臓 2018/05/15, Vol.50(5), pp.506-510
Hauptverfasser: 赤﨑, 雄一, 大石, 充
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」高血圧発症の直接的な機序の研究と同様に, 高血圧合併症である臓器障害との関係について研究が進んできた. 臨床研究では, 臓器障害を検知して, 進展抑制をすることができるのかが, 研究の大きな課題である. 分子生物学的な技術の進歩から, 高血圧発症に寄与する因子が, 直接的な臓器障害を起こすこともわかってきている. 臓器障害のメカニズム研究において, 特に心血管系について, 基礎的および臨床的研究の代表的な分野について述べていきたい. 「レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系」レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系は, 血圧および細胞外液量調節に大きく関わっており, その亢進により血圧が上昇する. 一方で, 循環血液中だけでなく, 脳・心臓・腎臓・血管などの各臓器において発現が調整されており, 直接的に臓器障害に関与している.
ISSN:0586-4488
2186-3016
DOI:10.11281/shinzo.50.506