川崎病の成人期における患者像~円滑な成人期移行に向けて

「はじめに」川崎病冠動脈後遺症を有する患者では成長に伴い小児科をドロップアウトする患者が少なくなく, その救済には新たな診療システムが必要と考え, 当院小児科と循環器内科では2009年の2月から川崎病長期フォローアップセンター(KDセンター)を開設し, 循環器内科と併診し, 小児科から循環器内科への円滑な移行に関しての取り組みを行っている. 「川崎病冠動脈後遺症患者の成人における問題点」日本大学医学部附属板橋病院での川崎病冠動脈後遺症患者数は, 治療法の確立により減少傾向ではあるものの一定数の発生はあり, 2012年から2014年の3年間にも年間60~70例の冠動脈後遺症症例が発生している....

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Veröffentlicht in:心臓 2017/12/15, Vol.49(12), pp.1276-1278
Hauptverfasser: 高山, 忠輝, 神山, 浩, 鮎沢, 衛, 高橋, 昌里, 廣, 高史, 平山, 篤志
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」川崎病冠動脈後遺症を有する患者では成長に伴い小児科をドロップアウトする患者が少なくなく, その救済には新たな診療システムが必要と考え, 当院小児科と循環器内科では2009年の2月から川崎病長期フォローアップセンター(KDセンター)を開設し, 循環器内科と併診し, 小児科から循環器内科への円滑な移行に関しての取り組みを行っている. 「川崎病冠動脈後遺症患者の成人における問題点」日本大学医学部附属板橋病院での川崎病冠動脈後遺症患者数は, 治療法の確立により減少傾向ではあるものの一定数の発生はあり, 2012年から2014年の3年間にも年間60~70例の冠動脈後遺症症例が発生している. 全体でも1,178例中106例であり, 9.0%の発生率であった. 1980年代の後遺症患者も青年期から成人となり, 中年にさしかかっているにも関わらず, 小児科に継続して通院する患者あるいは小児科をドロップアウトする患者も少なくない.
ISSN:0586-4488
2186-3016
DOI:10.11281/shinzo.49.1276