高齢者心臓弁膜症治療の選択
「はじめに」心臓弁膜症には大きな変化が2つあります. 1つは病気自体が変わりました. 30年前の弁膜症はリウマチ性僧帽弁狭窄が代表でした. その後急性リウマチ熱症例への抗菌薬によりリウマチ性弁膜症は激減しました. 代わりに増えているのが, 変性性大動脈弁狭窄症です. 僧帽弁逸脱・逆流も多く, 今日の心臓外科手術の中で最も多いのが弁膜症です. 原因は人口の高齢化とリウマチ性弁膜症予防の進歩です. 2つ目の変化は治療および診断です. 以前の弁膜症治療は心臓外科手術による人工弁置換でした. 今では弁置換術よりも人工弁を使わず自己弁の病的な部分を修復して用いる弁形成術が, より生理的で増えています....
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Veröffentlicht in: | 心臓 2017-06, Vol.49 (6), p.625-628 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「はじめに」心臓弁膜症には大きな変化が2つあります. 1つは病気自体が変わりました. 30年前の弁膜症はリウマチ性僧帽弁狭窄が代表でした. その後急性リウマチ熱症例への抗菌薬によりリウマチ性弁膜症は激減しました. 代わりに増えているのが, 変性性大動脈弁狭窄症です. 僧帽弁逸脱・逆流も多く, 今日の心臓外科手術の中で最も多いのが弁膜症です. 原因は人口の高齢化とリウマチ性弁膜症予防の進歩です. 2つ目の変化は治療および診断です. 以前の弁膜症治療は心臓外科手術による人工弁置換でした. 今では弁置換術よりも人工弁を使わず自己弁の病的な部分を修復して用いる弁形成術が, より生理的で増えています. さらにカテーテルを用いた弁膜症治療も行われるようになりました. このような治療の変化および技術の進歩により診断も大きく変わりました. 以前はカテーテルによる心臓内圧測定や造影による逆流の重症度診断が主要でした. |
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ISSN: | 0586-4488 |