血管内イメージングの将来像を探る

血管内イメージングというのは生体の血管の中に直接カテーテルを挿入して, その先端から光や超音波を発し, 血管内腔の状態や血管壁の中の組織がどうなっているかを映し出す画像診断法の総称です. 対象となる血管は全身の血管に及びますが, 動脈, 特に心臓の冠動脈を対象とする血管内イメージングが特に進歩してきました. 対象が冠動脈となると, 血管内イメージングに用いられるカテーテルは直径1mm未満ですので, その開発というのは極めて微小のものを扱うテクノロジーの賜物です. 人間に直接臨床応用された最初の血管内イメージング技術は超音波を用いた方法であり, その英語の頭文字を使ってIVUSと呼ばれている技術...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:心臓 2017-05, Vol.49 (5), p.524-528
1. Verfasser: 廣高史
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:血管内イメージングというのは生体の血管の中に直接カテーテルを挿入して, その先端から光や超音波を発し, 血管内腔の状態や血管壁の中の組織がどうなっているかを映し出す画像診断法の総称です. 対象となる血管は全身の血管に及びますが, 動脈, 特に心臓の冠動脈を対象とする血管内イメージングが特に進歩してきました. 対象が冠動脈となると, 血管内イメージングに用いられるカテーテルは直径1mm未満ですので, その開発というのは極めて微小のものを扱うテクノロジーの賜物です. 人間に直接臨床応用された最初の血管内イメージング技術は超音波を用いた方法であり, その英語の頭文字を使ってIVUSと呼ばれている技術ですが, その報告は1989年, すなわちもう25年も前のことです. 血管内イメージングはそれを端緒として, 現在に至るまで超音波だけでなく, 光, 電磁気, 圧力, 温度など, ありとあらゆる媒体を用いた次々と新しい技術が開発され今なお進歩しています.
ISSN:0586-4488