内因性眼内炎を契機に発覚した三尖弁感染性心内膜炎の1例

症例は基礎疾患をもたない48歳女性.入院6日前より全身倦怠感と39℃の発熱があった.入院の前日に左眼痛と視力低下があり,眼内炎の疑いで眼科に入院.緊急で硝子体手術を施行した.血液培養と硝子体液の培養よりStreptococcus dysgalactiaeが検出され,眼内炎の原因精査で施行した心エコーで三尖弁に疣贅の付着を認め,感染性心内膜炎の診断で抗生剤加療を開始した.しかし抗生剤抵抗性であり,第5病日に施行した胸部CTで新たに両側肺野にまだらに結節影を認め,胸水貯留も出現した.敗血症性肺塞栓症(Septic Pulmonary Emboli;SPE)を疑い,第10病日,三尖弁修復術を施行した...

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Veröffentlicht in:心臓 2016/12/15, Vol.48(12), pp.1377-1382
Hauptverfasser: 中川, 頌子, 澁谷, 真彦, 河合, 健志, 住吉, 晃典, 高橋, 怜嗣, 正井, 久美子, 松本, 愛加, 梶山, 哲也, 宮本, 裕治, 増山, 理, 石原, 正治
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:症例は基礎疾患をもたない48歳女性.入院6日前より全身倦怠感と39℃の発熱があった.入院の前日に左眼痛と視力低下があり,眼内炎の疑いで眼科に入院.緊急で硝子体手術を施行した.血液培養と硝子体液の培養よりStreptococcus dysgalactiaeが検出され,眼内炎の原因精査で施行した心エコーで三尖弁に疣贅の付着を認め,感染性心内膜炎の診断で抗生剤加療を開始した.しかし抗生剤抵抗性であり,第5病日に施行した胸部CTで新たに両側肺野にまだらに結節影を認め,胸水貯留も出現した.敗血症性肺塞栓症(Septic Pulmonary Emboli;SPE)を疑い,第10病日,三尖弁修復術を施行した.術後経過は良好であり,術後33日目に退院となった.
ISSN:0586-4488
2186-3016
DOI:10.11281/shinzo.48.1377