A-16 急性肺塞栓症に対するNOAC投与は, 入院期間を短縮させる
「はじめに」静脈血栓塞栓症(Venous thromboembolism;VTE)の治療としては抗凝固療法, 血栓溶解療法, 下大静脈フィルター留置などがある. この中で十分なエビデンスが構築されている治療は, 抗凝固療法のみである. 従来の抗凝固療法としては, 未分画ヘパリンの静脈投与+ワルファリンの内服が一般的であった. 未分画ヘパリンの効果は個体差が大きく, APTTを指標にした容量調節が必要である. しかし, APTT測定が十分行われていないのが実情である. 欧米では効果の安定している低分子ヘパリン皮下注が一般的である. 未分画ヘパリンよりVTEの再発が少なく, 欧州心臓病学会ガイドラ...
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Veröffentlicht in: | 心臓 2016-07, Vol.48 (7), p.839-842 |
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Hauptverfasser: | , , , , , , , , , , , , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「はじめに」静脈血栓塞栓症(Venous thromboembolism;VTE)の治療としては抗凝固療法, 血栓溶解療法, 下大静脈フィルター留置などがある. この中で十分なエビデンスが構築されている治療は, 抗凝固療法のみである. 従来の抗凝固療法としては, 未分画ヘパリンの静脈投与+ワルファリンの内服が一般的であった. 未分画ヘパリンの効果は個体差が大きく, APTTを指標にした容量調節が必要である. しかし, APTT測定が十分行われていないのが実情である. 欧米では効果の安定している低分子ヘパリン皮下注が一般的である. 未分画ヘパリンよりVTEの再発が少なく, 欧州心臓病学会ガイドラインでも低分子ヘパリン使用が推奨されている. 本邦ではVTEに対する低分子ヘパリンの投与は保険認可されていない. またワルファリンもPT-INRを指標とした容量調節が必要であり, 食事などによる効果変動がある. |
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ISSN: | 0586-4488 |