臼井論文に対するEditorial Comment

本論文は連合弁膜症術後に発症した難治性胸水と心嚢水貯留に対し, コルヒチン投与が有効であった心膜切開術後症候群(Post-Pericardiotomy Syndrome;PPS)の1例報告である. PPSは心膜切開を含む開心術後数日から数カ月以内に心嚢水・胸水貯留を認める症候群で, 開心術後10~40%に合併するが難治例や再発例は稀である. PPSに特異的な検査所見はなく, 感染・膠原病などの自己免疫疾患・悪性腫瘍などによる心嚢水貯留を除外することにより診断され, 自己免疫性を介した持続性炎症が心嚢水貯留の機序として有力視されている....

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:心臓 2014, Vol.46(12), pp.1584-1584
1. Verfasser: 伊藤, 誠悟
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:本論文は連合弁膜症術後に発症した難治性胸水と心嚢水貯留に対し, コルヒチン投与が有効であった心膜切開術後症候群(Post-Pericardiotomy Syndrome;PPS)の1例報告である. PPSは心膜切開を含む開心術後数日から数カ月以内に心嚢水・胸水貯留を認める症候群で, 開心術後10~40%に合併するが難治例や再発例は稀である. PPSに特異的な検査所見はなく, 感染・膠原病などの自己免疫疾患・悪性腫瘍などによる心嚢水貯留を除外することにより診断され, 自己免疫性を介した持続性炎症が心嚢水貯留の機序として有力視されている.
ISSN:0586-4488
2186-3016
DOI:10.11281/shinzo.46.1584