齊藤論文に対するEditorial Comment

本症例報告は高齢者の発作性心房粗動・細動に対し少量のベプリジルを使用, 重篤な間質性肺炎を合併, 薬剤の中止とともにステロイド治療を行い, 救命が可能であったものである, 本論文から考えさせられたのは, われわれがベプリジル投与に伴う間質性肺炎に対してあまりにも無知であった点である. ベプリジル投与に伴う間質性肺炎は, 添付文書に重篤な合併症として記載されており, 多くの循環器医はすでに認知しているはずである. しかしその具体的な内容 -患者の数, 間質性肺炎の経過, 予後, 治療- に関しては不整脈の薬物療法を多数行っている医師でも十分に理解していないのではないだろうか....

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:心臓 2014, Vol.46(9), pp.1281-1281
1. Verfasser: 小原, 俊彦
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:本症例報告は高齢者の発作性心房粗動・細動に対し少量のベプリジルを使用, 重篤な間質性肺炎を合併, 薬剤の中止とともにステロイド治療を行い, 救命が可能であったものである, 本論文から考えさせられたのは, われわれがベプリジル投与に伴う間質性肺炎に対してあまりにも無知であった点である. ベプリジル投与に伴う間質性肺炎は, 添付文書に重篤な合併症として記載されており, 多くの循環器医はすでに認知しているはずである. しかしその具体的な内容 -患者の数, 間質性肺炎の経過, 予後, 治療- に関しては不整脈の薬物療法を多数行っている医師でも十分に理解していないのではないだろうか.
ISSN:0586-4488
2186-3016
DOI:10.11281/shinzo.46.1281