低侵襲左心耳切除術を行った高CHA2DS2-VAScスコア慢性心房細動の1例

症例は, 78歳, 男性. CHA2DS2-VAScスコアは 6点. 28年前から心房細動を指摘されワルファリンを服用していた. 経過中, 胃癌手術におけるワルファリンからヘパリンへの置換時や一時的なワルファリンのコントロール不良の際に下肢急性動脈閉塞や脳梗塞などの塞栓症を発症した. 今回, 残胃癌に対する観血的内視鏡治療に際し, 血栓塞栓症のリスク軽減のため低侵襲左心耳切除術を目的に当院入院となった. 手術は左小開胸, 内視鏡サポート下にて左心耳切除術を施行した. 手術時間は55分. 術後, 血栓塞栓症のイベントなく胃内視鏡治療を終了した. その後ワルファリンを減量後中止したが 2年間の経過...

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Veröffentlicht in:心臓 2013, Vol.45(11), pp.1408-1412
Hauptverfasser: 野中, 隆広, 久木, 基至, 二宮, 幹雄, 大塚, 俊哉
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例は, 78歳, 男性. CHA2DS2-VAScスコアは 6点. 28年前から心房細動を指摘されワルファリンを服用していた. 経過中, 胃癌手術におけるワルファリンからヘパリンへの置換時や一時的なワルファリンのコントロール不良の際に下肢急性動脈閉塞や脳梗塞などの塞栓症を発症した. 今回, 残胃癌に対する観血的内視鏡治療に際し, 血栓塞栓症のリスク軽減のため低侵襲左心耳切除術を目的に当院入院となった. 手術は左小開胸, 内視鏡サポート下にて左心耳切除術を施行した. 手術時間は55分. 術後, 血栓塞栓症のイベントなく胃内視鏡治療を終了した. その後ワルファリンを減量後中止したが 2年間の経過観察で血栓塞栓症の再発はない.
ISSN:0586-4488
2186-3016
DOI:10.11281/shinzo.45.1408