致死性不整脈に対し心肺蘇生後に包括的心臓リハビリテーションを施行し復学に成功したカテコラミン誘発多形性心室頻拍症例

症例は, 13歳, 男子中学生. パソコンでゲームをしていた際に興奮し失神をきたし, 心肺停止状態に陥った. 救急隊到着後, 心室細動が確認され直流除細動が施行されて蘇生に成功した. しかし, 一時的に低酸素脳症となり後遺症として高次脳機能障害を呈したため, 日常生活活動 (activities of daily livings ; ADL) の遂行能力に障害を生じた. 致死性不整脈に対して薬物療法と植込み型除細動器を植え込んだ. 理学療法士と言語聴覚士を含めた包括的心臓リハビリテーションを施行し, 運動耐容能の向上に加えて, ADLを再獲得できた. 入院後約 3カ月で自宅退院ができ, 中学校...

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Veröffentlicht in:心臓 2013, Vol.45(10), pp.1279-1285
Hauptverfasser: 飛田, 良, 林, 秀樹, 柴田, 沙智子, 宗村, 純平, 小澤, 友哉, 前川, 昭次, 堀江, 稔
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例は, 13歳, 男子中学生. パソコンでゲームをしていた際に興奮し失神をきたし, 心肺停止状態に陥った. 救急隊到着後, 心室細動が確認され直流除細動が施行されて蘇生に成功した. しかし, 一時的に低酸素脳症となり後遺症として高次脳機能障害を呈したため, 日常生活活動 (activities of daily livings ; ADL) の遂行能力に障害を生じた. 致死性不整脈に対して薬物療法と植込み型除細動器を植え込んだ. 理学療法士と言語聴覚士を含めた包括的心臓リハビリテーションを施行し, 運動耐容能の向上に加えて, ADLを再獲得できた. 入院後約 3カ月で自宅退院ができ, 中学校への復学も成し遂げることができた. 入院中ないし退院後の 6カ月間において, 致死性不整脈の発生は認められなかった. また, 退院後の遺伝子解析の結果, リアノジン受容体遺伝子の異常が判明し, 本症例はカテコラミン誘発多形性心室頻拍と診断された.
ISSN:0586-4488
2186-3016
DOI:10.11281/shinzo.45.1279