ARBによる降圧を超えた心保護効果はあったか
高血圧治療の目的は, 血圧を下げること自体ではなく, 心血管系疾患の予防を通じて高血圧患者が充実した人生を送れるように支援することにあります. どのような治療が, その目的達成に最も優れているのかが, 問われているのではないでしょうか. アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)が降圧薬として使用されるようになったのは, 1990年代で, 日本でもロサルタンが1998年に上市され, 14年が経ち, ARBは降圧薬の中で主要な位置を占めるようになっています. レニン・アンジオテンシン(RA)系抑制薬としては, ACE阻害薬がARBより以前に臨床応用されており, 降圧を超えた臓器保護効果が話題にな...
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Veröffentlicht in: | 心臓 2013-08, Vol.45 (8), p.1070-1074 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 高血圧治療の目的は, 血圧を下げること自体ではなく, 心血管系疾患の予防を通じて高血圧患者が充実した人生を送れるように支援することにあります. どのような治療が, その目的達成に最も優れているのかが, 問われているのではないでしょうか. アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)が降圧薬として使用されるようになったのは, 1990年代で, 日本でもロサルタンが1998年に上市され, 14年が経ち, ARBは降圧薬の中で主要な位置を占めるようになっています. レニン・アンジオテンシン(RA)系抑制薬としては, ACE阻害薬がARBより以前に臨床応用されており, 降圧を超えた臓器保護効果が話題になっていますが, ARBも同様なのか, あるいはACE阻害薬を超えるのかが, 本日のテーマです. ここでは, 「降圧を超えた保護効果」とは, 「高血圧重症度などの患者背景が同様な人たちを対象に, おおむね同様の降圧をした時に, ほかの降圧薬処方群に比べて, 重要な危険因子の改善効果が大きい, あるいは心血管系イベント発生が少ない」とします. |
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ISSN: | 0586-4488 |