A-15 深部静脈血栓・肺塞栓症発症時に妊娠が発覚し急性期治療方針に苦慮した1症例

「はじめに」妊産婦における肺血栓塞栓症(pulmonary thromboembolism; PTE)は周産期における致死的な合併症の1つであるが, その診断や治療に関しては母体のみならず胎児への影響も十分に考慮する必要がある. 今回われわれは, 妊娠5週という早期にPTEを発症し, その診断や治療に苦慮した1例を経験したので報告する. 「症例」患者: 34歳, 女性. 妊娠5週. 現病歴: 2012年1月15日より左下腿の腫脹および疼痛を認め, 翌日には失神発作を生じたが様子をみていた. その後も労作時に呼吸困難感があり, 左下腿の腫脹・疼痛も改善しないため, 1月18日近医受診した. 深部...

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Veröffentlicht in:	心臓 2013-07, Vol.45 (7), p.858-859
Hauptverfasser:	尾崎大, 柳沼憲志, 礒貝浩之, 永嶺翔, 和田剛, 由宇博重, 山瀬美紀, 横山健, 大井川哲也, 戸叶隆司, 加藤洋一, 中里祐二
Format:	Artikel
Sprache:	jpn
Online-Zugang:	Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:	「はじめに」妊産婦における肺血栓塞栓症(pulmonary thromboembolism; PTE)は周産期における致死的な合併症の1つであるが, その診断や治療に関しては母体のみならず胎児への影響も十分に考慮する必要がある. 今回われわれは, 妊娠5週という早期にPTEを発症し, その診断や治療に苦慮した1例を経験したので報告する. 「症例」患者: 34歳, 女性. 妊娠5週. 現病歴: 2012年1月15日より左下腿の腫脹および疼痛を認め, 翌日には失神発作を生じたが様子をみていた. その後も労作時に呼吸困難感があり, 左下腿の腫脹・疼痛も改善しないため, 1月18日近医受診した. 深部静脈血栓症(deep venous thrombosis; DVT), 肺血栓塞栓症(PTE)の疑いにて当院紹介受診となった. 来院時身体所見: 意識清明. SpO2 98%(room air), 心拍数98/分, 血圧100/70mmHg.
ISSN:	0586-4488