急性心筋梗塞を発症した冠動脈瘤の1例
症例は75歳, 女性. 主訴は胸部不快感. 2005年3月に急性心筋梗塞を発症し, 左冠動脈前下行枝#7の閉塞病変にベアメタルステントを留置し再灌流した. このときから右冠動脈#3に瘤状の変化を認めていた (内腔最大径6mm). 2005年9月の冠動脈造影検査で再狭窄を認めなかったが, 右冠動脈の瘤状変化は残存し (内腔最大径6mmで著変), また回旋枝にも瘤状の変化を認めていた (内腔最大径5mm). 定期検査の心エコーで右心房近辺に腫瘤像を認めたため, 2010年6月下旬に16列マルチスライスCTを施行したところ, 腫瘤像は異常に増大した右冠動脈瘤であることがわかった (最大径30~40m...
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Veröffentlicht in: | 心臓 2013, Vol.45(2), pp.215-222 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 症例は75歳, 女性. 主訴は胸部不快感. 2005年3月に急性心筋梗塞を発症し, 左冠動脈前下行枝#7の閉塞病変にベアメタルステントを留置し再灌流した. このときから右冠動脈#3に瘤状の変化を認めていた (内腔最大径6mm). 2005年9月の冠動脈造影検査で再狭窄を認めなかったが, 右冠動脈の瘤状変化は残存し (内腔最大径6mmで著変), また回旋枝にも瘤状の変化を認めていた (内腔最大径5mm). 定期検査の心エコーで右心房近辺に腫瘤像を認めたため, 2010年6月下旬に16列マルチスライスCTを施行したところ, 腫瘤像は異常に増大した右冠動脈瘤であることがわかった (最大径30~40mm). 外科的治療を検討していたが, 2010年7月上旬に急性心筋梗塞を発症し, 緊急冠動脈造影検査を施行したところ, 右冠動脈#3の冠動脈瘤遠位部で閉塞していた. 早期再灌流を目的に経皮的冠動脈インターベンションを施行した. 瘤内でガイドワイヤーが迷走し病変の通過に難渋したが, ワイヤーの先端が通過し, それにより再灌流することができた. 回旋枝の瘤状変化も以前に比し強くなっており, また前下行枝にも有意狭窄を認めていたため, 後日, 待機的に冠動脈バイパス術 (coronary artery bypass grafting ; CABG) を施行した, 右冠動脈に関してはバイパス術および瘤部の結紮も同時に行った, 今回, 冠動脈瘤閉塞により急性心筋梗塞を起こした症例を経験したので報告する. |
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ISSN: | 0586-4488 2186-3016 |
DOI: | 10.11281/shinzo.45.215 |