Paget-Schroetter症候群と診断された原発性左鎖骨下静脈血栓症の1例
症例は,30歳代,男性.生来健康.前医初診2週間前より軽度の左上肢浮腫を自覚していたが,スキー後に急に左上肢の浮腫が増悪し,熱感も伴ったため,翌日前医を初診.画像所見から左鎖骨下静脈血栓症と診断され,抗凝固療法を導入した.その後症状改善したが,3週間後に安静時胸部不快感を自覚し,肺血栓塞栓症の合併が疑われて当院に入院するも,その後の経過より同症の合併は否定された.血液検査で血栓性素因は認めず,コンピュータ断層撮影(computerized tomography;CT),磁気共鳴像(magnetic resonance imaging;MRI)などの画像検査で左鎖骨下静脈の圧排所見も認めないこと...
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Veröffentlicht in: | 心臓 2012/10/15, Vol.44(10), pp.1275-1279 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 症例は,30歳代,男性.生来健康.前医初診2週間前より軽度の左上肢浮腫を自覚していたが,スキー後に急に左上肢の浮腫が増悪し,熱感も伴ったため,翌日前医を初診.画像所見から左鎖骨下静脈血栓症と診断され,抗凝固療法を導入した.その後症状改善したが,3週間後に安静時胸部不快感を自覚し,肺血栓塞栓症の合併が疑われて当院に入院するも,その後の経過より同症の合併は否定された.血液検査で血栓性素因は認めず,コンピュータ断層撮影(computerized tomography;CT),磁気共鳴像(magnetic resonance imaging;MRI)などの画像検査で左鎖骨下静脈の圧排所見も認めないことより,パジェット・シュロッター症候群(Paget-Schroetter syndrome;PSS)と診断した.本症候群は,鎖骨と第1肋骨間の空隙が上肢の動きで狭小化し,鎖骨下静脈が慢性的に機械的刺激を受けて局所で血栓形成されると考えられており,比較的,稀な症例と考えられたために報告する. |
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ISSN: | 0586-4488 2186-3016 |
DOI: | 10.11281/shinzo.44.1275 |