S-1. 岩手県三陸沿岸被災地地域のDVT頻度
「はじめに」地震と巨大津波による未曾有の広域災害となった東日本大震災(2011年3月11日)の発災以降, われわれが実施した岩手県釜石市から盛岡市の避難者を対象としたエコー検診(2011年4月5日)では, 深部静脈血栓症(deep vein thrombosis; DVT)の検出頻度は12.5%であった1). また, 岩手医科大学が陸前高田市で実施した採血検診ではD-dimer高値例の頻度が高く, 血栓症の発症が懸念されたため, DVT頻度に関して被災地で検討を行った. 「試験方法」岩手県災害医療支援ネットワーク本部の要請に基づき新潟県中越大震災後の検診指針など2)3)に準拠し, 岩手県三陸沿...
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Veröffentlicht in: | 心臓 2012-07, Vol.44 (7), p.955-956 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「はじめに」地震と巨大津波による未曾有の広域災害となった東日本大震災(2011年3月11日)の発災以降, われわれが実施した岩手県釜石市から盛岡市の避難者を対象としたエコー検診(2011年4月5日)では, 深部静脈血栓症(deep vein thrombosis; DVT)の検出頻度は12.5%であった1). また, 岩手医科大学が陸前高田市で実施した採血検診ではD-dimer高値例の頻度が高く, 血栓症の発症が懸念されたため, DVT頻度に関して被災地で検討を行った. 「試験方法」岩手県災害医療支援ネットワーク本部の要請に基づき新潟県中越大震災後の検診指針など2)3)に準拠し, 岩手県三陸沿岸南部でDVT発見のエコー検診を実施した. 対象は避難所で生活する避難者(一部自宅避難者)である. 1)問診票(榛沢が作成し新潟県中越地震で使用)で既往症・生活環境を調査する. 2)携帯型超音波診断装置Micro Maxx(SonoSite社)の10Mzリニア型プローブを用いて, (1)ヒラメ筋静脈内の血栓の有無を圧迫法で確認した. |
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ISSN: | 0586-4488 |