1 急性心筋梗塞を合併した川崎病性巨大冠動脈瘤内血栓に対して, 冠動脈内血栓溶解療法が有効であった1乳児例

「はじめに」川崎病性冠動脈瘤合併例では, 新鮮血栓による急性冠動脈閉塞時に血栓溶解療法の禁忌がない限り, できるだけ早期に治療を開始するとされているが, 症例数が少ないため, 確立された治療方法はない. 今回, われわれは救急搬送を契機に瘤内血栓形成による急性心筋梗塞(acute myocardial infarction;AMI)を発症し, 冠動脈内血栓溶解療法(intracoronary thrombolysis;ICT)で救命し得た川崎病乳児例を経験した. 「症例」生後2カ月, 男児 家族歴:川崎病, 膠原病, 免疫不全などの既往なし. 既往歴:周産期に異常なし, BCG末接種. 現病歴...

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Veröffentlicht in:心臓 2012-05, Vol.44 (5), p.621-622
Hauptverfasser: 田中登, 古川岳史, 大槻将弘, 鈴木恭子, 松原知代, 大日方薫, 秋元かつみ, 福永英生, 大高正雄, 織田久之, 高橋健, 稀代雅彦, 清水俊明
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」川崎病性冠動脈瘤合併例では, 新鮮血栓による急性冠動脈閉塞時に血栓溶解療法の禁忌がない限り, できるだけ早期に治療を開始するとされているが, 症例数が少ないため, 確立された治療方法はない. 今回, われわれは救急搬送を契機に瘤内血栓形成による急性心筋梗塞(acute myocardial infarction;AMI)を発症し, 冠動脈内血栓溶解療法(intracoronary thrombolysis;ICT)で救命し得た川崎病乳児例を経験した. 「症例」生後2カ月, 男児 家族歴:川崎病, 膠原病, 免疫不全などの既往なし. 既往歴:周産期に異常なし, BCG末接種. 現病歴:第4病日に近医で川崎病(原田のスコア:7/7, 群馬大学のスコア:9/11)と診断され, 免疫グロブリン大量療法(intravenous immunoglobulin;IVIG)2g/kgを施行. 第6病日に解熱しないため, 当院に紹介入院となる.
ISSN:0586-4488