心室中隔穿孔を合併した急性下壁心筋梗塞の1例

症例は63歳, 男性. 2009年7月下旬, 嘔気が出現し持続したため, 約10時間後, 独歩にて来院. 心窩部痛があり心電図上II·III·aVFで異常Q波とST上昇を認め, 心エコー図検査で下壁の壁運動低下を認めたため, 急性下壁心筋梗塞と診断した. 緊急冠動脈造影を行うと右冠動脈#4PDに99%狭窄を認め同部位に対し経皮的冠動脈インターベンション(percutaneous coronary intervention; PCI)を行った. その後, 左室造影を行ったところ心室中隔穿孔(ventricular septal perforation; VSP)を認めた. 心臓血管外科に搬送し,...

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Veröffentlicht in:心臓 2012, Vol.44(4), pp.443-447
Hauptverfasser: 中村, 文昭, 漢那, 雅彦, 川口, 悟史, 川浦, 範之, 森川, 渚, 西川, 慶, 森田, 有紀子, 倉田, 篤, 平本, 淳, 陳, 勁一
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例は63歳, 男性. 2009年7月下旬, 嘔気が出現し持続したため, 約10時間後, 独歩にて来院. 心窩部痛があり心電図上II·III·aVFで異常Q波とST上昇を認め, 心エコー図検査で下壁の壁運動低下を認めたため, 急性下壁心筋梗塞と診断した. 緊急冠動脈造影を行うと右冠動脈#4PDに99%狭窄を認め同部位に対し経皮的冠動脈インターベンション(percutaneous coronary intervention; PCI)を行った. その後, 左室造影を行ったところ心室中隔穿孔(ventricular septal perforation; VSP)を認めた. 心臓血管外科に搬送し, VSP閉鎖術および冠動脈バイパス手術を施行され第48病日独歩退院. VSPを合併した急性下壁心筋梗塞症例の救命例は稀のため報告した.
ISSN:0586-4488
2186-3016
DOI:10.11281/shinzo.44.443