心不全の増悪·軽快に伴い睡眠呼吸障害パターンの変化が観察された肥満心筋症の1例
症例は42歳, 男性. 幼少時から肥満であった. 2年前に閉塞性睡眠時無呼吸(obstructive sleep apnea; OSA) を指摘され, 持続陽圧呼吸療法が導入されたが自己中断していた. うっ血性心不全をきたしたため, 紹介入院した際には体重116kg, BMI 39.2と高度肥満であり, 心エコー図では左室腔の拡大とび漫性壁運動低下といった拡張型心筋症を呈していた. 終夜睡眠ポリグラフではチェーン·ストークス呼吸を伴う中枢性睡眠時無呼吸(Cheyne-Stokes respiration with central sleep apnea; CSR/CSA)が出現していた. 心不...
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Veröffentlicht in: | 心臓 2012, Vol.44(2), pp.151-156 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 症例は42歳, 男性. 幼少時から肥満であった. 2年前に閉塞性睡眠時無呼吸(obstructive sleep apnea; OSA) を指摘され, 持続陽圧呼吸療法が導入されたが自己中断していた. うっ血性心不全をきたしたため, 紹介入院した際には体重116kg, BMI 39.2と高度肥満であり, 心エコー図では左室腔の拡大とび漫性壁運動低下といった拡張型心筋症を呈していた. 終夜睡眠ポリグラフではチェーン·ストークス呼吸を伴う中枢性睡眠時無呼吸(Cheyne-Stokes respiration with central sleep apnea; CSR/CSA)が出現していた. 心不全治療および減量に伴って次第に心不全症状は軽快し, ポリソムノグラフィで中枢性無呼吸は消失し, 代わって再びOSAを呈していた. OSAに対して持続陽圧呼吸療法が再開され, 心収縮の改善が確認された. 本例は心不全の増悪, 改善に呼応して睡眠呼吸障害パターンが変化し, 睡眠呼吸障害の治療も心不全改善に寄与するという, 両者の密接な関連が示唆される興味深い1例であった. |
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ISSN: | 0586-4488 2186-3016 |
DOI: | 10.11281/shinzo.44.151 |