O-204 心機能改善後に末梢血好酸球が著増した好酸球性心筋炎の2例

症例1:25歳, 男性. 主訴は突然の胸痛. 第5病日に心筋生検を施行し, 好酸球を主体とし, 単核球が混じる高度の細胞浸潤と心筋の破壊を認めた. 一部に好酸球の脱顆粒所見を認め, 好酸球性心筋炎と診断. PSL 30mg/日を開始した. 入院時の好酸球数は正常範囲内であったが, 心機能の改善した第10病日に2,192/μLまで増加を認めた. 第18病日に再度心筋生検を施行し, 好酸球浸潤をほとんど認めなかった. 第19病日には好酸球数も正常化した. 症例2:29歳, 男性. 主訴は先行する感冒および呼吸苦. 入院時の好酸球数は正常範囲内であったが, 心機能の改善した第14病日に6,120/μ...

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Veröffentlicht in:心臓 2010, Vol.42 (10), p.1367-1367
Hauptverfasser: 木田圭亮, 高井学, 石橋祐記, 米山喜平, 渡邊義之, 鈴木健吾, 明石嘉浩, 橋本信行, 長田尚彦, 大宮一人, 三宅良彦
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例1:25歳, 男性. 主訴は突然の胸痛. 第5病日に心筋生検を施行し, 好酸球を主体とし, 単核球が混じる高度の細胞浸潤と心筋の破壊を認めた. 一部に好酸球の脱顆粒所見を認め, 好酸球性心筋炎と診断. PSL 30mg/日を開始した. 入院時の好酸球数は正常範囲内であったが, 心機能の改善した第10病日に2,192/μLまで増加を認めた. 第18病日に再度心筋生検を施行し, 好酸球浸潤をほとんど認めなかった. 第19病日には好酸球数も正常化した. 症例2:29歳, 男性. 主訴は先行する感冒および呼吸苦. 入院時の好酸球数は正常範囲内であったが, 心機能の改善した第14病日に6,120/μLまで増加. 第21病日に心筋生検を施行し, 好酸球性心筋炎と診断. PSL 30mg/日を開始した. 第26病日には好酸球数は正常化した. 好酸球性心筋炎はステロイド治療が有効との報告が多い. 本例のように心筋炎の臨床所見と末梢血好酸球数との間に解離が見られることもあり, 考察と文献を加えて報告する.
ISSN:0586-4488