冠動脈computed tomographyで胸骨の溶骨性病変が描出された非分泌型多発性骨髄腫の1例
冠動脈computed tomography(CT)は冠動脈病変の評価に特化した検査であるが, 収集されたデータには多くの心外情報が含まれる. 今回, 安静時の胸痛に対して冠動脈CTを施行したところ, 胸骨に溶骨性病変が描出された多発性骨髄腫の1例を経験した. 症例は, 70歳代, 男性. 7年前に右冠動脈後下行枝の高度狭窄に対してバルーンによる冠動脈形成術を受けていた. 狭心症の再発が疑われたため, 冠動脈CTを施行したが有意狭窄は認められなかった. 2カ月後に腰痛が出現し, その後の精査で非分泌型多発性骨髄腫と診断された. 冠動脈CT時の水平断層像を確認したところ, 胸骨における溶骨性病変...
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Veröffentlicht in: | 心臓 2010, Vol.42(7), pp.885-888 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 冠動脈computed tomography(CT)は冠動脈病変の評価に特化した検査であるが, 収集されたデータには多くの心外情報が含まれる. 今回, 安静時の胸痛に対して冠動脈CTを施行したところ, 胸骨に溶骨性病変が描出された多発性骨髄腫の1例を経験した. 症例は, 70歳代, 男性. 7年前に右冠動脈後下行枝の高度狭窄に対してバルーンによる冠動脈形成術を受けていた. 狭心症の再発が疑われたため, 冠動脈CTを施行したが有意狭窄は認められなかった. 2カ月後に腰痛が出現し, その後の精査で非分泌型多発性骨髄腫と診断された. 冠動脈CT時の水平断層像を確認したところ, 胸骨における溶骨性病変の存在が判明した. 化学療法およびコルセットの装着により胸痛および腰痛はいずれも軽快した. 冠動脈CTの読影時には, 心外病変の評価のため水平断層像の確認が必要であると考えられた. |
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ISSN: | 0586-4488 2186-3016 |
DOI: | 10.11281/shinzo.42.885 |