三尖弁狭窄症兼閉鎖不全症の診断を機に確定診断された卵巣カルチノイドの1例

症例は53歳, 女性. 労作時呼吸困難のため当院急患受診, 低酸素血症, 下腿浮腫を認めたため緊急入院となる. 心エコー上高度の左室肥大と三尖弁狭窄症兼閉鎖不全症を認め, 腹部CTにて右卵巣部に10×10cmの塊状影を認めた. 尿中ハイドロキシインドール酢酸(hydroxyindole acetic acid; HIAA), 血中セロトニン高値にて卵巣カルチノイドを疑い右卵巣腫瘤摘出術を施行し, 病理組織にてinsular carcinoidと診断された. 術後経過は順調で術後一年の時点で三尖弁狭窄症兼閉鎖不全症の改善は認めないが, 心不全症状出現せず, 左室肥大の改善を認めた....

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Veröffentlicht in:心臓 2009, Vol.41(8), pp.918-923
Hauptverfasser: 冨永, 晃一, 榎野, 新, 本藤, 達也, 松田, 圭司, 木阪, 智彦
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例は53歳, 女性. 労作時呼吸困難のため当院急患受診, 低酸素血症, 下腿浮腫を認めたため緊急入院となる. 心エコー上高度の左室肥大と三尖弁狭窄症兼閉鎖不全症を認め, 腹部CTにて右卵巣部に10×10cmの塊状影を認めた. 尿中ハイドロキシインドール酢酸(hydroxyindole acetic acid; HIAA), 血中セロトニン高値にて卵巣カルチノイドを疑い右卵巣腫瘤摘出術を施行し, 病理組織にてinsular carcinoidと診断された. 術後経過は順調で術後一年の時点で三尖弁狭窄症兼閉鎖不全症の改善は認めないが, 心不全症状出現せず, 左室肥大の改善を認めた.
ISSN:0586-4488
2186-3016
DOI:10.11281/shinzo.41.918