9)ステント血栓症をめぐる諸問題とその対策

「はじめに」本邦における経皮的冠動脈インターベンション(percutaneous coronary intervention;PCI)の施行件数は, ここ数年, 年間20万件にのぼり, そのうちの約90%にステントが植えられている. さらにステントの約2/3は薬剤溶出性ステント(drug eluting stents;DES)と推定されている. DESはステント植え込み後の再狭窄抑制を目的に開発されたもので, 細胞増殖を抑制する免疫抑制薬sirolimusを用いたCypher stentが開発され1), 強力な再狭窄抑制効果のみならず, major adverse cardiac event(...

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Veröffentlicht in:心臓 2009, Vol.41 (2), p.245-249
Hauptverfasser: 一色高明, 小川久雄, 平山篤志, 後藤信哉, Shaun P.Jackson, 坂田洋一
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」本邦における経皮的冠動脈インターベンション(percutaneous coronary intervention;PCI)の施行件数は, ここ数年, 年間20万件にのぼり, そのうちの約90%にステントが植えられている. さらにステントの約2/3は薬剤溶出性ステント(drug eluting stents;DES)と推定されている. DESはステント植え込み後の再狭窄抑制を目的に開発されたもので, 細胞増殖を抑制する免疫抑制薬sirolimusを用いたCypher stentが開発され1), 強力な再狭窄抑制効果のみならず, major adverse cardiac event(MACE)やtarget lesion revascularization(TLR)などの臨床的指標の改善を認め, 以後広くDESの有用性が認知されるにいたっている. しかしながら, DESはその強力な再狭窄抑制効果を有する一方で, ステント血栓症のリスクが高まるという問題点が大きくクローズアップされている.
ISSN:0586-4488