原発性アルドステロン症を合併し, カテコラミン誘発性多形性心室頻拍が疑われた成人男性の1例

《Abstract》原発性アルドステロン症を合併し, 運動中に致死的不整脈をきたし, 自動体外式除細動器(automated external defibrillator;AED)にて救命し得た1例を経験した. その後の精査から, カテコラミン誘発性多形性心室頻拍と同様の病態が, 低カリウム血症との合併により致死的不整脈をきたした可能性が疑われた. カテコラミン誘発性多形性心室頻拍は, 運動などにより心室性不整脈が誘発され致死的となり得る病態で, 特に小児期に認められる疾患だが, 55歳での報告は極めて稀と考えられここに報告する. 「症例」患者:55歳, 男性. 主訴:心肺停止. 既往歴:7年...

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Veröffentlicht in:心臓 2009-01, Vol.41 (1), p.72-76
Hauptverfasser: 松田道隆, 西原崇創, 西裕太郎, 野口達哉, 安齋均, 神野泰, 増田慶太, 大井邦臣, 高尾信廣, 林田憲明
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:《Abstract》原発性アルドステロン症を合併し, 運動中に致死的不整脈をきたし, 自動体外式除細動器(automated external defibrillator;AED)にて救命し得た1例を経験した. その後の精査から, カテコラミン誘発性多形性心室頻拍と同様の病態が, 低カリウム血症との合併により致死的不整脈をきたした可能性が疑われた. カテコラミン誘発性多形性心室頻拍は, 運動などにより心室性不整脈が誘発され致死的となり得る病態で, 特に小児期に認められる疾患だが, 55歳での報告は極めて稀と考えられここに報告する. 「症例」患者:55歳, 男性. 主訴:心肺停止. 既往歴:7年前に高血圧症を指摘されたが放置(投薬なし). 家族歴:父;高血圧症, 糖尿病, 高脂血症, 母;糖尿病. 生活歴:嗜好歴;喫煙20本×20年間, 飲酒;週に1回, ビールジョッキ5杯. 現病歴:2007年5月中旬, トライアスロンの練習中, 競技用自転車で1時間ほど走行したところ, めまいが出現, 休憩中に卒倒.
ISSN:0586-4488