たこつぼ心筋症患者の心理社会的特性に関するケース・コントロール研究
「目的」 たこつぼ心筋症の発症誘因として急性ストレスがあると報告されているが, 患者の性格傾向, ストレス状態, ストレス対処方法, ソーシャルサポートなどの心理社会的要因については不明である. 本研究では, 質問票を用いて, これらの要因について年齢・性別をマッチングしたケース・コントロール研究を行った. 「方法」 たこつぼ心筋症患者16名とコントロール群16名から質問票による回答を得た. 質問票には(1)基本的属性:年齢・性別など, (2)STAI(state-trait anxiety inventory)日本語版, (3)社会再適応スケール(social readjustment ra...
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Veröffentlicht in: | 心臓 2008-12, Vol.40 (12), p.1081-1086 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「目的」 たこつぼ心筋症の発症誘因として急性ストレスがあると報告されているが, 患者の性格傾向, ストレス状態, ストレス対処方法, ソーシャルサポートなどの心理社会的要因については不明である. 本研究では, 質問票を用いて, これらの要因について年齢・性別をマッチングしたケース・コントロール研究を行った. 「方法」 たこつぼ心筋症患者16名とコントロール群16名から質問票による回答を得た. 質問票には(1)基本的属性:年齢・性別など, (2)STAI(state-trait anxiety inventory)日本語版, (3)社会再適応スケール(social readjustment rating scale;SRRS)日本語版, (4)コーピング尺度, (5)高齢者用ソーシャルサポート尺度が含まれる. 「結果」 不安傾向, ストレス状態, ストレス対処方法では, 両群で有意な差はなかった. しかしたこつぼ心筋症患者では, 独居者が多く, 家族からのサポートが有意に少なかった. 「考察」 少ない症例数ながらも, 今回の研究から「たこつぼ心筋症が誰にでも起こり得るものである」ということ, また「家族との関わり合いがたこつぼ心筋症の発症の緩衝要因となる」ことが示唆された. |
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ISSN: | 0586-4488 |