空腹時FDG-PETが診断および治療効果判定に有用であった心サルコイドーシスの2症例
サルコイドーシスの心病変は予後を左右する重要な因子であるが特異的所見に乏しく早期診断は困難な例も多い. 症例1:59歳, 女性. 呼吸困難感を主訴に当科受診, 完全房室ブロックを認め恒久的ペースメーカ植込みを施行. その後自覚症状なく経過したが1年10ヵ月後の心エコーで左室駆出率低下, 心室中隔菲薄化を認め入院精査を行った. 胸部CTで両側肺門リンパ節腫張, 気管支肺胞洗浄でCD4/8比高値を認めた. 空腹時Fluorine-18fluorodeoxyglucose positron emission tomography(FDG-PET)では心筋に強い集積がみられた. 心筋生検では非乾酪性類...
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Veröffentlicht in: | 心臓 2008-09, Vol.40 (9), p.787-792 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | サルコイドーシスの心病変は予後を左右する重要な因子であるが特異的所見に乏しく早期診断は困難な例も多い. 症例1:59歳, 女性. 呼吸困難感を主訴に当科受診, 完全房室ブロックを認め恒久的ペースメーカ植込みを施行. その後自覚症状なく経過したが1年10ヵ月後の心エコーで左室駆出率低下, 心室中隔菲薄化を認め入院精査を行った. 胸部CTで両側肺門リンパ節腫張, 気管支肺胞洗浄でCD4/8比高値を認めた. 空腹時Fluorine-18fluorodeoxyglucose positron emission tomography(FDG-PET)では心筋に強い集積がみられた. 心筋生検では非乾酪性類上皮肉芽腫を認め, 心サルコイドーシスの診断でステロイドを投与し, その後は順調に経過した. 症例2:53歳, 女性. 下腿浮腫, 呼吸困難感を主訴に当科受診. 血清ACE・リゾチーム高値, ツ反陰性, 胸部CTでは肺門リンパ節の軽度腫張がみられた. 心電図では完全右脚ブロックを認め, 心エコーでは左室駆出率低下と心室中隔菲薄化を認めた. 空腹時FDG-PETを施行したところ心筋に強い集積を認め, 臨床的に心サルコイドーシスと診断しステロイドを投与した. ステロイド投与半年後のFDG-PETでは明らかな集積低下が認められた. これらの症例から空腹時FDG-PETは心サルコイドーシスの診断および治療効果判定に有用と考えられた. |
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ISSN: | 0586-4488 |