老人性全身性transthyretin心アミロイドーシスの1例

Abstract 心アミロイドーシスには, Amyloidosis Light chain型(AL型)やAmyloidosis Transthyretin型(ATTR型)などがある. 通常, 心アミロイドーシスの平均余命は, 心不全発症後0.75年と予後不良である. 頻度は, AL型が多く, ATTR型は稀である. 本症例は, 73歳, 男性. 3年前から心不全を指摘され, 近医で薬剤治療中であった. 心精査目的で当科受診し, 心エコー図, 99mTc-ピロリン酸心筋シンチグラム, 十二指腸, 心筋生検を施行し, 心アミロイドーシス(ATTR型)と診断した. 本症例では, 心不全発症時からの心...

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Veröffentlicht in:心臓 2008-07, Vol.40 (7), p.625-629
Hauptverfasser: 網屋俊, 佐多直幸, 田中康博, 東福勝徳, 福岡嘉弘, 川畑和代, 塗木徳人, 鹿島克郎, 坪内博仁
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:Abstract 心アミロイドーシスには, Amyloidosis Light chain型(AL型)やAmyloidosis Transthyretin型(ATTR型)などがある. 通常, 心アミロイドーシスの平均余命は, 心不全発症後0.75年と予後不良である. 頻度は, AL型が多く, ATTR型は稀である. 本症例は, 73歳, 男性. 3年前から心不全を指摘され, 近医で薬剤治療中であった. 心精査目的で当科受診し, 心エコー図, 99mTc-ピロリン酸心筋シンチグラム, 十二指腸, 心筋生検を施行し, 心アミロイドーシス(ATTR型)と診断した. 本症例では, 心不全発症時からの心機能の低下が, 通常みられるAL型の心アミロイドーシス症例と比較して緩徐であった. ATTR型は遺伝子変異性と老人性全身性に分けられる. 本症例は, 遺伝子変異を認めず, 老人性全身性ATTRと診断した. 稀な症例であり, AL型とATTR型の特徴を含めて文献的考察を加えて報告する.
ISSN:0586-4488