ラット肺に対する経肺動脈HGF遺伝子導入による血管新生の検討

【目的】近年, 冠動脈および末梢動脈疾患に対して, 肝細胞増殖因子(HGF)の遺伝子導入により治療的血管新生が起こることが報告されている. 本研究ではHGFの経肺動脈遺伝子導入により正常ラット肺に血管新生が起こるか否かを検討した. 【方法】雄性Wister系ラットに対して, 左開胸下に, HVJリポソーム法を用いて経肺動脈的にヒトHGF遺伝子プラスミドを遺伝子導入した. 対照としてcontrol vectorを導入した. 遺伝子導入後, 4, 7, 14, 21, 28日後に犠牲死させ, ヒトHGFの発現, 組織学的血管新生, 左肺組織血流量の変化, 左肺血管抵抗の変化を評価した. 【結果】H...

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Veröffentlicht in:心臓 2004-02, Vol.36 (2), p.87-94
Hauptverfasser: 小野正道, 澤芳樹, 松本邦夫, 中村敏一, 金田安史, 松田暉
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:【目的】近年, 冠動脈および末梢動脈疾患に対して, 肝細胞増殖因子(HGF)の遺伝子導入により治療的血管新生が起こることが報告されている. 本研究ではHGFの経肺動脈遺伝子導入により正常ラット肺に血管新生が起こるか否かを検討した. 【方法】雄性Wister系ラットに対して, 左開胸下に, HVJリポソーム法を用いて経肺動脈的にヒトHGF遺伝子プラスミドを遺伝子導入した. 対照としてcontrol vectorを導入した. 遺伝子導入後, 4, 7, 14, 21, 28日後に犠牲死させ, ヒトHGFの発現, 組織学的血管新生, 左肺組織血流量の変化, 左肺血管抵抗の変化を評価した. 【結果】HGF遺伝子導入4日後にELISA, 免疫組織染色にてヒトHGFの発現を認め, 組織学的な血管密度は対照群に比し有意な増加を認めた(15.0±1.3versus8.0±1.7/mm2, p
ISSN:0586-4488