部分心膜欠損に伴う右側左房の瘤状拡大を合併した僧帽弁再手術の1例

僧帽弁再狭窄兼閉鎖不全症, 大動脈弁閉鎖不全症(re-MSR, AR)の再手術において, 右心膜欠損に伴う右側左房の瘤状拡大を呈した症例を経験した. 症例は61歳の女性. 37歳時にMSに対し直視下交連切開術を他院にて施行されている. 今回, re-MSR, ARによる心不全の精査の際に左房の瘤状拡大が発見された. 経胸壁心エコー図での大きさは55×45mmであった. 手術所見では右部分心膜欠損と同部に入り込むように腫大した左房の瘤状拡大が確認された. 僧帽弁および大動脈弁置換術による左房負荷の軽減により瘤状部分は縮小すると考え, 瘤および心膜欠損に対する外科的処置は行わなかった. 術後経過は...

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Veröffentlicht in:心臓 2000-08, Vol.32 (8), p.636-639
Hauptverfasser: 荻原正規, 許俊鋭, 野垣晴彦, 山本真, 谷津尚吾, 田中秋悟, 吉本信雄
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:僧帽弁再狭窄兼閉鎖不全症, 大動脈弁閉鎖不全症(re-MSR, AR)の再手術において, 右心膜欠損に伴う右側左房の瘤状拡大を呈した症例を経験した. 症例は61歳の女性. 37歳時にMSに対し直視下交連切開術を他院にて施行されている. 今回, re-MSR, ARによる心不全の精査の際に左房の瘤状拡大が発見された. 経胸壁心エコー図での大きさは55×45mmであった. 手術所見では右部分心膜欠損と同部に入り込むように腫大した左房の瘤状拡大が確認された. 僧帽弁および大動脈弁置換術による左房負荷の軽減により瘤状部分は縮小すると考え, 瘤および心膜欠損に対する外科的処置は行わなかった. 術後経過は問題なく, 第17病日での心エコー検査では左房瘤状部は35×19mmと縮小していた. 本症例は比較的まれな病態であると考えられ報告した.
ISSN:0586-4488