Torsades de pointesおよび交互性QT延長に対してメキシレチンが有効であったQT延長症候群の1例

症例は53歳, 女性. 意識障害で搬送された. 来院時torsades de pointesを呈し, 緊急処置を要した. 心電図上QTcが0.58sec^1/2 と延長していたが, K2.8mEq/リットル, Ca6.1mg/dl等の低電解質も認められた. 低電解質の補正およびリドカインの投与を行ったが, 第2病日に心電図上交互性QT延長を認め, 心室性期外収縮および非持続性心室頻拍が多発した. この際, RR間隔は心房性期外収縮の二段脈により長短連結期を繰り返していたが, QTcは0.73および0.58sec^1/2 と延長かつ変動していた. これに対し, メキシレチンの静注を行ったところ,...

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Veröffentlicht in:心臓 1998, Vol.30 (5), p.302-308
Hauptverfasser: 石川浩志, 広瀬保夫, 小田弘隆, 庭野慎一, 池主雅臣, 相澤義房, 樋熊紀雄
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例は53歳, 女性. 意識障害で搬送された. 来院時torsades de pointesを呈し, 緊急処置を要した. 心電図上QTcが0.58sec^1/2 と延長していたが, K2.8mEq/リットル, Ca6.1mg/dl等の低電解質も認められた. 低電解質の補正およびリドカインの投与を行ったが, 第2病日に心電図上交互性QT延長を認め, 心室性期外収縮および非持続性心室頻拍が多発した. この際, RR間隔は心房性期外収縮の二段脈により長短連結期を繰り返していたが, QTcは0.73および0.58sec^1/2 と延長かつ変動していた. これに対し, メキシレチンの静注を行ったところ, QTcは0.55および0.57sec^1/2 とQT間隔および変動ともに減少し, 心室性不整脈も激減した. その後, メキシレチンの経口投与で経過観察し, 心房性期外収縮および交互性QT延長は消失したが, QTcは0.51sec^1/2 と延長していた.
ISSN:0586-4488