急性心筋梗塞に対するdirect PTCAにPalmaz-Schatz stentを使用後, 偶発した心破裂のため抗血栓療法を全く行わなかった症例
84歳男性の急性下壁心筋梗塞の症例に対してdirect PTCA時にPalmaz-Schatz stentを留置した. ステント留置後oozing typeの心破裂をきたし修復術を施行, 術後血栓排液が続くため抗血栓療法が全くできず, むしろ止血剤を大量に投与したにもかかわらず慢性期にステント留置部の良好な開存を確認した. ステント療法における適応と後療法について考える時, 興味ある症例であり報告した. Colomboらの報告1)をはじめ, 病変部位全体を覆い充分拡張すれば, ステント挿入後の抗凝固は安全に省略できるという見解が相次いでいる2)~4). また, 当初ステントの禁忌とされていた急...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | 心臓 1996-12, Vol.28 (12), p.956-959 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 84歳男性の急性下壁心筋梗塞の症例に対してdirect PTCA時にPalmaz-Schatz stentを留置した. ステント留置後oozing typeの心破裂をきたし修復術を施行, 術後血栓排液が続くため抗血栓療法が全くできず, むしろ止血剤を大量に投与したにもかかわらず慢性期にステント留置部の良好な開存を確認した. ステント療法における適応と後療法について考える時, 興味ある症例であり報告した. Colomboらの報告1)をはじめ, 病変部位全体を覆い充分拡張すれば, ステント挿入後の抗凝固は安全に省略できるという見解が相次いでいる2)~4). また, 当初ステントの禁忌とされていた急性心筋梗塞(以下AMI)に対する急性期経皮的冠動脈形成術(direct PTCA)においても, 積極的にステントを用いる施設もある5). |
---|---|
ISSN: | 0586-4488 |