がん看護コアカリキュラム日本版の作成

Ⅰ.はじめに わが国のがん医療の均てん化は国民の切なる願いであり,どの施設においても質の高いがん看護を実践できる看護師の存在は重要といえる.日本がん看護学会では,全国的ながん看護の質向上をめざして,教育・研究活動委員会において,平成17年度よりがん看護コアカリキュラム注1)に関する事業を計画した.平成18年度には,米国がん看護学会(Oncology Nursing Society:ONS)のCore Curriculum for Oncology Nursing(Forth edition)を翻訳,出版し,わが国の看護界に提示した.しかし,米国のがん看護コアカリキュラムは有用であるが,がん医療...

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Veröffentlicht in:日本がん看護学会誌 2011, Vol.25 (1), p.54-61
Hauptverfasser: 藤田 佐和, 小松 浩子, 内布 敦子, 鈴木 志津枝, 千﨑 美登子, 荒尾 晴惠, 祖父江 由紀子, 井沢 知子, 奥 朋子, 菅野 かおり, 田墨 恵子, 野村 美香, 長谷川 久巳, 藤本 美生, 増島 麻里子, 矢ヶ崎 香, 佐藤 禮子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Zusammenfassung:Ⅰ.はじめに わが国のがん医療の均てん化は国民の切なる願いであり,どの施設においても質の高いがん看護を実践できる看護師の存在は重要といえる.日本がん看護学会では,全国的ながん看護の質向上をめざして,教育・研究活動委員会において,平成17年度よりがん看護コアカリキュラム注1)に関する事業を計画した.平成18年度には,米国がん看護学会(Oncology Nursing Society:ONS)のCore Curriculum for Oncology Nursing(Forth edition)を翻訳,出版し,わが国の看護界に提示した.しかし,米国のがん看護コアカリキュラムは有用であるが,がん医療の現場やがん医療に携わる看護師の教育も異なる背景をもつため,わが国の実情に即したがん看護コアカリキュラムの作成が急務であると考える. そこで,がん診療連携拠点病院をはじめ全国の施設において,がん患者と家族の支援に特化し,質の高いがん看護実践ができる能力を有するがん看護実践者の育成に寄与できるがん看護コアカリキュラム日本版を作成することを目的にコアカリ検討班は,平成19年度より原案作成に取りかかった. 注1)コアカリキュラム(core curriculum):がん看護実践の中核となる基本的な知識・技術を習得するために必要な教育内容
ISSN:0914-6423
2189-7565
DOI:10.18906/jjscn.2011-25-1-54