愛知県におけるコムギ赤さび病の多発生要因解析

愛知県におけるコムギ赤さび病の多発生要因を解明するために,愛知県内の現地栽培圃場で実施した2015年から2019年までの発生予察調査データの統計解析を行った。その結果,4月下旬に「少」以上発生する流行の早期化が,5月下旬の多発に繋がっていることを明らかにした。さらに,4月下旬の発病状況を目的変数としたロジスティック回帰分析により,2月1日から3月31日までの日平均気温 12°C以上かつ降雨のあった日数が,有意に影響を与えることがわかった。また,この要因に4日以上曝露すると,多発リスクが高まる可能性が高いと考えられた。この結果を活用することにより,多発年には防除回数を増やすことで,本病を効果的に...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:Kansai Byōchūgai Kenkyūkaihō 2020/05/31, Vol.62, pp.15-20
Hauptverfasser: 恒川, 健太, 森崎, 耕平, 永井, 裕史, 石川, 博司, 西本, 浩之, 坂, 紀邦, 杉浦, 兼之
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:愛知県におけるコムギ赤さび病の多発生要因を解明するために,愛知県内の現地栽培圃場で実施した2015年から2019年までの発生予察調査データの統計解析を行った。その結果,4月下旬に「少」以上発生する流行の早期化が,5月下旬の多発に繋がっていることを明らかにした。さらに,4月下旬の発病状況を目的変数としたロジスティック回帰分析により,2月1日から3月31日までの日平均気温 12°C以上かつ降雨のあった日数が,有意に影響を与えることがわかった。また,この要因に4日以上曝露すると,多発リスクが高まる可能性が高いと考えられた。この結果を活用することにより,多発年には防除回数を増やすことで,本病を効果的に抑えることが可能となる。
ISSN:0387-1002
1883-6291
DOI:10.4165/kapps.62.15