三重県における野菜類灰色かび病菌のフルジオキソニル感受性低下菌の発生

2000~2016年に三重県内で採取した野菜類灰色かび病菌2,992菌株を用い,フルジオキソニルに対する感受性を評価した。フルジオキソニル 0.2 ppm含有PDA寒天培地菌そうディスク法の結果,2000~2011年までに採取した菌株では培地での生育が認められなかったが,2012年以降に採取した971菌株のうち,27菌株で生育が確認された。これらの菌株を,キュウリ子葉による生物検定に供試したところ,実用濃度の1/10濃度での病斑形成抑制率が 60%未満のものが8菌株確認され,感受性低下菌と判断した。また,マイクロプレートによる感受性検定を行ったところ,感受性低下菌のEC50 値は,0.188~...

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Veröffentlicht in:Kansai Byōchūgai Kenkyūkaihō 2017/05/12, Vol.59, pp.27-31
Hauptverfasser: 川上, 拓, 鈴木, 啓史, 辻, 朋子, 黒田, 克利
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:2000~2016年に三重県内で採取した野菜類灰色かび病菌2,992菌株を用い,フルジオキソニルに対する感受性を評価した。フルジオキソニル 0.2 ppm含有PDA寒天培地菌そうディスク法の結果,2000~2011年までに採取した菌株では培地での生育が認められなかったが,2012年以降に採取した971菌株のうち,27菌株で生育が確認された。これらの菌株を,キュウリ子葉による生物検定に供試したところ,実用濃度の1/10濃度での病斑形成抑制率が 60%未満のものが8菌株確認され,感受性低下菌と判断した。また,マイクロプレートによる感受性検定を行ったところ,感受性低下菌のEC50 値は,0.188~0.271 ppm,感受性菌のEC50 値は 0.012~0.063 ppmとなり,感受性低下菌のEC50 値は,感受性菌のEC50 値より 0.125~0.259 ppm高くなったことから,本手法によりフルジオキソニルの感受性程度を評価できることが示唆された。
ISSN:0387-1002
1883-6291
DOI:10.4165/kapps.59.27