日本の窒素沈着量の長期変動(1977~2018年)
日本の窒素沈着量を長期的に把握するため,全国環境研協議会,環境省(庁),森林総合研究所,気象庁によるバルクあるいは窒素湿性・乾性沈着量を状態空間モデルを用いて解析した。窒素湿性沈着量は1988年には全国の中央推定値が6.0 kgN ha-1(n=24),2000年には7.6 kgN ha-1(n=92)に増加,2010年の7.6 kgN ha-1(n=82)までほぼ横ばい,その後減少に転じ,2018年には6.2 kgN ha-1(n=76)になった。状態空間モデルにより窒素湿性沈着量の中央推定値が,東部日本では2004年まで,全国と日本海側では2012年まで増加し,その後減少する傾向が示された...
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Veröffentlicht in: | Nihon Shinrin Gakkaishi 2023-06, Vol.105 (1-6), p.199-208 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 日本の窒素沈着量を長期的に把握するため,全国環境研協議会,環境省(庁),森林総合研究所,気象庁によるバルクあるいは窒素湿性・乾性沈着量を状態空間モデルを用いて解析した。窒素湿性沈着量は1988年には全国の中央推定値が6.0 kgN ha-1(n=24),2000年には7.6 kgN ha-1(n=92)に増加,2010年の7.6 kgN ha-1(n=82)までほぼ横ばい,その後減少に転じ,2018年には6.2 kgN ha-1(n=76)になった。状態空間モデルにより窒素湿性沈着量の中央推定値が,東部日本では2004年まで,全国と日本海側では2012年まで増加し,その後減少する傾向が示された。窒素乾性沈着は2003~2018年に継続的に観測された7地点で年平均6.0±0.1 kgN ha-1であり,湿性沈着と乾性沈着を合わせた窒素総沈着量は11.5±1.6 kgN ha-1,乾性沈着の割合は0.41~0.61であった。窒素累積沈着量は過去30年間で300 kgN ha-1を上回ったと推定された。 |
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ISSN: | 1349-8509 |