岐阜県の円原川におけるカワノリの分布および照度の現状

岐阜県山県市の長良川水系円原川においてカワノリの生育状況ならびに照度を調査した。その結果,現在のカワノリの分布域の上限および下限は1950年代と同様であることが確認されたが,分布域が不連続であることが示され,当時の生育状況には及ばないものと判断された。また,相対照度が低い区間が4割を占めていることが確認された。カワノリの着生岩の密度は,相対照度が中程度の地点で高い一方,相対照度が高いまたは低い地点では低くなることが示された。現在の生育状況が1950年代に及ばないことには,相対照度の低下が関与しているのかもしれない。今後は,渓畔域の植生の情報を収集し,相対照度が低い場所の特徴について検討する必要...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:水産技術 = Journal of fisheries technology 2022-08, Vol.15 (1), p.45-50
Hauptverfasser: 岸, 大弼, 下本, 英津子, 山口, 晋一
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:岐阜県山県市の長良川水系円原川においてカワノリの生育状況ならびに照度を調査した。その結果,現在のカワノリの分布域の上限および下限は1950年代と同様であることが確認されたが,分布域が不連続であることが示され,当時の生育状況には及ばないものと判断された。また,相対照度が低い区間が4割を占めていることが確認された。カワノリの着生岩の密度は,相対照度が中程度の地点で高い一方,相対照度が高いまたは低い地点では低くなることが示された。現在の生育状況が1950年代に及ばないことには,相対照度の低下が関与しているのかもしれない。今後は,渓畔域の植生の情報を収集し,相対照度が低い場所の特徴について検討する必要がある。
ISSN:1883-2253