プログラムを使用した浸潤度測定の効率化

JASやAQでは,保存処理木材の品質基準として浸潤度基準が定められている。しかし浸潤度の測定方法については,呈色反応に使用する試薬が記載されているのみで,呈色面積の具体的な測定方法は定められていない。そこで本研究は,迅速な浸潤度測定方法の確立を目指した。その達成のために,これまで当社で行ってきた浸潤度測定作業を自動的に処理するプログラムを作成した。従来当社で用いてきた測定方法では,表面から特定の深さの位置を示す線の描画,未浸潤領域の面積測定,面積に基づく浸潤度の計算という少なくとも3つの作業が必要だったが,このプログラムを使用する事で,一番速い場合には試験材の四隅をクリックするという1工程のみ...

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Veröffentlicht in:木材保存 2022, Vol.48(6), pp.282-289
Hauptverfasser: 諏佐, 勇磨, 渡辺, 大輔, 茂山, 知己, 須貝, 与志明
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:JASやAQでは,保存処理木材の品質基準として浸潤度基準が定められている。しかし浸潤度の測定方法については,呈色反応に使用する試薬が記載されているのみで,呈色面積の具体的な測定方法は定められていない。そこで本研究は,迅速な浸潤度測定方法の確立を目指した。その達成のために,これまで当社で行ってきた浸潤度測定作業を自動的に処理するプログラムを作成した。従来当社で用いてきた測定方法では,表面から特定の深さの位置を示す線の描画,未浸潤領域の面積測定,面積に基づく浸潤度の計算という少なくとも3つの作業が必要だったが,このプログラムを使用する事で,一番速い場合には試験材の四隅をクリックするという1工程のみで測定を完了できるようになった。本報告では,このプログラムを使用した浸潤度測定の概要について説明すると共に,プログラムを使用した場合の測定精度について確認した。その結果,従来の測定方法で得られた浸潤度との差は最大6%という結果が得られた。
ISSN:0287-9255
1884-0116
DOI:10.5990/jwpa.48.282