北海道のウシ放牧草地における放牧期延べ体重に対応した施肥適量

北海道中央部で開発された被食量から放牧草地の必要施肥量を求める推定式を,東部の2調査地点計47牧区に適用し,その汎用性を検証した。被食量は,放牧期延べ体重の2.38%と見なす方法でも,1頭ずつ体重当たりの採食量に基づいて積算する方法でも,大きく異なることはなかった。被食量を上記推定式に代入して必要施肥量を算出し,年間施肥量との差から養分収支を求めた。兼用草地では採草による養分搬出量も計上した。養分収支の妥当性を検証するため,放牧前後における土壌養分の変化量と比較した。両者の対応関係は既往の誤差範囲内におおむね収まった。なお,両者の差が比較的大きな牧区では,地形や地下水の影響が考えられた。以上に...

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Veröffentlicht in:Nippon Sōchi Gakkaishi 2022/10/25, Vol.68(2), pp.73-84
Hauptverfasser: 三枝, 俊哉, 金田, 学, 小田島, 究路, 西道, 由紀子, 松本, 武彦, 大坂, 郁夫
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:北海道中央部で開発された被食量から放牧草地の必要施肥量を求める推定式を,東部の2調査地点計47牧区に適用し,その汎用性を検証した。被食量は,放牧期延べ体重の2.38%と見なす方法でも,1頭ずつ体重当たりの採食量に基づいて積算する方法でも,大きく異なることはなかった。被食量を上記推定式に代入して必要施肥量を算出し,年間施肥量との差から養分収支を求めた。兼用草地では採草による養分搬出量も計上した。養分収支の妥当性を検証するため,放牧前後における土壌養分の変化量と比較した。両者の対応関係は既往の誤差範囲内におおむね収まった。なお,両者の差が比較的大きな牧区では,地形や地下水の影響が考えられた。以上により,放牧計画立案時点で想定される放牧期延べ体重に応じて,年間施肥量を計画することが可能となった。
ISSN:0447-5933
2188-6555
DOI:10.14941/grass.68.73