ミヤコカブリダニ(ダニ目:カブリダニ科)に対する各種薬剤の影響 : 直接散布と残効性評価を組み合わせた総合評価

様々な園芸作物で天敵製剤として使用されるミヤコカブリダニに対する各種農薬の影響評価を行った。供試した190剤のうち,雌成虫および発育途中での死亡率による評価では,殺虫剤30剤,殺ダニ剤9剤,気門封鎖剤4剤,殺菌剤56剤,および展着剤13剤がミヤコカブリダニに対して影響がないと考えられた。ただし,殺虫剤4剤,殺ダニ剤3剤,気門封鎖剤2剤,殺菌剤11剤,展着剤4剤では雌成虫の産卵数が少なくなる傾向が見られた。直接散布試験で影響が見られたもののうち18剤について残効性の調査を行ったところ,これらは次の3つのグループに大別できた。A.散布直後に若干の影響が認められた薬剤:殺虫剤のフェニトロチオン,イミ...

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Veröffentlicht in:Nihon Ōyō Dōbutsu Konchū Gakkai shi 2022-05, Vol.66 (2), p.31-43
Hauptverfasser: 吉村, 忠浩, 森, 光太郎, 岸本, 英成, 外山, 晶敏, 宮崎, 仁実, 五十嵐, 清晃
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:様々な園芸作物で天敵製剤として使用されるミヤコカブリダニに対する各種農薬の影響評価を行った。供試した190剤のうち,雌成虫および発育途中での死亡率による評価では,殺虫剤30剤,殺ダニ剤9剤,気門封鎖剤4剤,殺菌剤56剤,および展着剤13剤がミヤコカブリダニに対して影響がないと考えられた。ただし,殺虫剤4剤,殺ダニ剤3剤,気門封鎖剤2剤,殺菌剤11剤,展着剤4剤では雌成虫の産卵数が少なくなる傾向が見られた。直接散布試験で影響が見られたもののうち18剤について残効性の調査を行ったところ,これらは次の3つのグループに大別できた。A.散布直後に若干の影響が認められた薬剤:殺虫剤のフェニトロチオン,イミダクロプリド,スピノサド,スピネトラム,エマメクチン安息香酸塩,殺ダニ剤のミルベメクチン,ビフェナゼート,ピフルブミド・フェンピロキシメート混合剤。B.2~3週間後まで残効が認められた薬剤:殺虫剤のチアメトキサム,スピロテトラマト,殺ダニ剤のエトキサゾール,殺菌剤のマンゼブ,プロピネブ,キノキサリン。C.薬剤の影響が大きく,3~4週間後まで影響が認められた薬剤:殺ダニ剤のアミトラズ,ピリダベン,殺菌剤のチオファネートメチル,ジエトフェンカルブ・チオファネートメチル混合剤。
ISSN:0021-4914