緊急処置として気管チューブ挿入による気管閉塞解除と腫瘍減量を行った気管内腫瘍の猫の2例

重度の呼吸困難で来院した気管内腫瘍の猫2例に対して,緊急処置として気管チューブ挿入による気道狭窄解除と腫瘍減量を実施した。胸部X線検査後,全身麻酔下で気管チューブを用いて気管内腫瘍病変による気道閉塞部位を破壊して腫瘍体積を減量し,破壊組織片を採取除去して気道開存を確保した。続いて,再挿管した気管チューブのカフを腫瘍破壊部で膨らませて10分間留置して止血した。抜管後には,麻酔覚醒直後より呼吸状態が顕著に改善された。処置後には,腫瘍減量部の癒着防止の目的でステロイドを投与した。各症例において採取した組織片は,それぞれ腺癌並びに悪性上皮性腫瘍と病理組織診断された。...

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Veröffentlicht in:Nippon Juishikai zasshi 2022-05, Vol.75 (5), p.e69-e74
Hauptverfasser: 小川, ひとみ, 大石, 雅彦, 小川, 高
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:重度の呼吸困難で来院した気管内腫瘍の猫2例に対して,緊急処置として気管チューブ挿入による気道狭窄解除と腫瘍減量を実施した。胸部X線検査後,全身麻酔下で気管チューブを用いて気管内腫瘍病変による気道閉塞部位を破壊して腫瘍体積を減量し,破壊組織片を採取除去して気道開存を確保した。続いて,再挿管した気管チューブのカフを腫瘍破壊部で膨らませて10分間留置して止血した。抜管後には,麻酔覚醒直後より呼吸状態が顕著に改善された。処置後には,腫瘍減量部の癒着防止の目的でステロイドを投与した。各症例において採取した組織片は,それぞれ腺癌並びに悪性上皮性腫瘍と病理組織診断された。
ISSN:0446-6454