バレイショ新品種「アイマサリ」の育成
「アイマサリ」は,大玉,多収で複合病虫害抵抗性の品種の育成を目標とし,2007年春作に,ジャガイモシストセンチュウおよびジャガイモYウイルス抵抗性で青枯病に強い「愛系158」を母,ジャガイモシストセンチュウおよびジャガイモXウイルス抵抗性,大いも,多収で外観が良い「アイユタカ」を父として交配し,交配種子を得た。2008年春作に交配種子を播種して選抜を開始し,2010年秋作からは「長系139号」の系統名を付して,収量性,病虫害抵抗性,系統適応性について検討し,2012年春作から「西海40号」の地方番号を付し,さらに特性を調査した。その結果,病虫害抵抗性や外観,品質に優れることから2017年6月に...
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Veröffentlicht in: | 長崎県農林技術開発センター研究報告 2022-03 (12), p.1-49 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「アイマサリ」は,大玉,多収で複合病虫害抵抗性の品種の育成を目標とし,2007年春作に,ジャガイモシストセンチュウおよびジャガイモYウイルス抵抗性で青枯病に強い「愛系158」を母,ジャガイモシストセンチュウおよびジャガイモXウイルス抵抗性,大いも,多収で外観が良い「アイユタカ」を父として交配し,交配種子を得た。2008年春作に交配種子を播種して選抜を開始し,2010年秋作からは「長系139号」の系統名を付して,収量性,病虫害抵抗性,系統適応性について検討し,2012年春作から「西海40号」の地方番号を付し,さらに特性を調査した。その結果,病虫害抵抗性や外観,品質に優れることから2017年6月に品種登録の出願を行い,2021年9月に出願登録された。暖地の主要品種「ニシユタカ」と比較して,出芽期はやや早く,茎長はやや長く,茎葉の黄変時期は同等である。上いも数は「ニシユタカ」並みで,上いも平均重は135g程度と大玉である。上いも重は「ニシユタカ」よりやや重く,でん粉価は「ニシユタカ」並みである。塊茎の皮色は淡ベージュ,形は短卵形~円形で揃いが良く,目が浅く,表皮ネットが少なく外観が良い。肉色は明黄~淡黄で,蒸しいもの肉質は“中~粘質”で,食味は“中”である。食感が滑らかでポテトサラダに適する。ジャガイモシストセンチュウおよびジャガイモYウイルスに抵抗性を有する。 |
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ISSN: | 1884-8605 |