佐賀県有明海干潟における天然種苗を用いた干潟カキ養殖試験

干潟カゴ養殖は,高品質のカキを生産する養殖手法である。本研究では,有明海佐賀県干潟における本技術の導入を目的として,天然種苗の採苗時期と,種苗の種組成およびそれらを用いた干潟カゴ養殖試験を行った。その結果,2019,2020年ともに稚カキの付着が20℃以上で初認され,25℃付近で増加した。またPCR-RFLP法により,同干潟で採苗されたすべての個体がマガキであることが明らかとなった。2019年8月から2020年2月にかけての採苗種苗を用いた養殖試験では,付着物を除去した試験区で平均重量21.4±5.0g,40g以上の製品規格割合は5.6%となり,成長性に課題がみられた。しかしながら,カキ殻の形...

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Veröffentlicht in:佐賀県有明水産振興センター研究報告 = Bulletin of Saga Prefectural Ariake Fisheries Research and Development Center 2021-03 (30), p.1-6
Hauptverfasser: 豊福, 太樹, 野口, 浩介
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:干潟カゴ養殖は,高品質のカキを生産する養殖手法である。本研究では,有明海佐賀県干潟における本技術の導入を目的として,天然種苗の採苗時期と,種苗の種組成およびそれらを用いた干潟カゴ養殖試験を行った。その結果,2019,2020年ともに稚カキの付着が20℃以上で初認され,25℃付近で増加した。またPCR-RFLP法により,同干潟で採苗されたすべての個体がマガキであることが明らかとなった。2019年8月から2020年2月にかけての採苗種苗を用いた養殖試験では,付着物を除去した試験区で平均重量21.4±5.0g,40g以上の製品規格割合は5.6%となり,成長性に課題がみられた。しかしながら,カキ殻の形状は良く,身入り度も35.9~36.6%と高かったため,より成長性を高めることができれば,当該地区において有効な養殖になると考えられた。
ISSN:0919-1143