レース頻度変化の理論モデルのコシヒカリマルチライン葉いもちへの適合性の検証

マルチラインの葉いもちにおけるレース頻度の変化は,理論モデル(Kiyosawa and Yabuki, 1976)で近似されるとの仮説を検証するため試験を行った.コシヒカリとその同質遺伝子系統の幼苗を用い,真性抵抗性の比率をPia:Pii:Pita-2:Piz=1:2:5:2とした混植区,Pik-s,Pia,Pii,Pik,Pik-m,Piz,Pita-2,Piz-t,Pibの等量混植区を設けた.伝染源のレース構成比を001.0:003.0:007.0:037.1:041.0=60:30:9:0.5:0.5とし,いもち病菌のレース頻度を世代別に調査した.いもち病菌の世代が進むに従い最も頻度の高...

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Veröffentlicht in:Nippon shokubutsu byōri gakkai 2021/11/25, Vol.87(4), pp.222-230
Hauptverfasser: 石川, 浩司, 堀, 武志, 黒田, 智久
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:マルチラインの葉いもちにおけるレース頻度の変化は,理論モデル(Kiyosawa and Yabuki, 1976)で近似されるとの仮説を検証するため試験を行った.コシヒカリとその同質遺伝子系統の幼苗を用い,真性抵抗性の比率をPia:Pii:Pita-2:Piz=1:2:5:2とした混植区,Pik-s,Pia,Pii,Pik,Pik-m,Piz,Pita-2,Piz-t,Pibの等量混植区を設けた.伝染源のレース構成比を001.0:003.0:007.0:037.1:041.0=60:30:9:0.5:0.5とし,いもち病菌のレース頻度を世代別に調査した.いもち病菌の世代が進むに従い最も頻度の高いレースが交代しながら,4種混合区ではレース007.0,9種等量混合区ではレース037.1が優占化した.このレース頻度の実測値は理論値と同様な推移を示した.圃場試験や,ポット試験でも理論値と実測値のレース頻度は同様な推移を示し,マルチラインの葉いもちにおけるレース頻度の変化に,理論モデルが適合することが明らかとなった.
ISSN:0031-9473
1882-0484
DOI:10.3186/jjphytopath.87.222