太陽光植物工場における風向板の設置が温室内の気流循環と日中のCO2濃度に及ぼす影響
太陽光植物工場では,循環扇や換気窓を用いて気流循環を行っている.光合成の促進には,0.5 m s-1程度の風速が必要であるといわれている.しかし,従来の天窓の構造では,栽培エリアでの風速が非常に低く,気流循環が不十分である.また,日中の温室内のCO2濃度が外気より低くなることが課題である.本研究では,ビニール製の風向板を温室の棟部に設置し,効果の検証を実測と数値流体解析を用いて行った.実測と数値流体解析の双方で外気の垂直流入が促進され,栽培エリアまで外気が到達することが確認された.特に,風上側に開口した天窓直下では,栽培ベッド下のエリアまで垂直気流の効果が確認でき,植物群落付近の風速が0.5...
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Veröffentlicht in: | 植物環境工学 2021, Vol.33(2), pp.69-76 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 太陽光植物工場では,循環扇や換気窓を用いて気流循環を行っている.光合成の促進には,0.5 m s-1程度の風速が必要であるといわれている.しかし,従来の天窓の構造では,栽培エリアでの風速が非常に低く,気流循環が不十分である.また,日中の温室内のCO2濃度が外気より低くなることが課題である.本研究では,ビニール製の風向板を温室の棟部に設置し,効果の検証を実測と数値流体解析を用いて行った.実測と数値流体解析の双方で外気の垂直流入が促進され,栽培エリアまで外気が到達することが確認された.特に,風上側に開口した天窓直下では,栽培ベッド下のエリアまで垂直気流の効果が確認でき,植物群落付近の風速が0.5 m s-1まで到達した.それに伴い,栽培エリアでのCO2濃度減少幅を抑制し,その後の回復も均一かつ速やかに進むことが確認された. |
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ISSN: | 1880-2028 1880-3563 |
DOI: | 10.2525/shita.33.69 |