霞ヶ浦におけるチャネルキャットフィッシュの季節的および日周的な摂餌活動様式
霞ヶ浦の水産上重要種に対するチャネルキャットフィッシュIctalurus punctatusの捕食の影響を明らかにするため,摂餌活動の活発さと胃内容物を調べた。2013年8月と11月,2014年2月と5月に霞ヶ浦に設定した6地点で各調査日24時間継続した釣りで標本(685個体,体長78~720mm)を採集した。釣獲個体数は8月に平均49.0個体と多く,2月に平均14.0個体と少なく,この違いは本種の季節的な分布様式と摂餌活動の活発さを反映したものと考えられた。本種は全月,全地点において昼夜ともに釣獲され,釣獲個体数の日周変化から摂餌は終日行うものの比較的夜間に活発といえた。また,空胃率は23....
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Veröffentlicht in: | Suisan Zoshoku 2021-04, Vol.69 (1), p.31-42 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 霞ヶ浦の水産上重要種に対するチャネルキャットフィッシュIctalurus punctatusの捕食の影響を明らかにするため,摂餌活動の活発さと胃内容物を調べた。2013年8月と11月,2014年2月と5月に霞ヶ浦に設定した6地点で各調査日24時間継続した釣りで標本(685個体,体長78~720mm)を採集した。釣獲個体数は8月に平均49.0個体と多く,2月に平均14.0個体と少なく,この違いは本種の季節的な分布様式と摂餌活動の活発さを反映したものと考えられた。本種は全月,全地点において昼夜ともに釣獲され,釣獲個体数の日周変化から摂餌は終日行うものの比較的夜間に活発といえた。また,空胃率は23.2~32.0%であった。捕食量については,飽食した個体はまれであり,魚体重の1%未満の胃内容物重量である個体が89.9%を占めた。主な餌項目はテナガエビや大型魚類の断片,魚類,イサザアミ,植物や藻類であった。霞ヶ浦の水産上重要種で捕食圧を強く受けているのはテナガエビであると考えられた。 |
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ISSN: | 0371-4217 |